基礎知識

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水彩絵具
水彩絵具の起源は古く、B.C.450年頃ギリシャの画家が発明したと言われています。
当時のものは、顔料とアラビアゴム液を混ぜ合わせ着色するという至って簡単なものでした。
現在のような水彩絵具の発祥は、1790年、ロンドンで、小さい皿の中に固めたり、小さな石鹸状の固形品やハーフパンという弾力のある角形の半固形品でした。
その後、1835年イギリスのウィリアム・ウィンザーとレンリ・ニュートンがペースト状の絵具を製造し、1840年、ウィンザーはチューブの原型ともいうべき注射器のようなピストン付きガラス筒を考案します。
現在のようなチューブ容器の水彩絵具が発売されたのは更に後の1850年。
これが日本に輸入されたのは明治に入ってからのことでした。
顔料
有機顔料/無機顔料
顔料には大別して有機顔料と無機顔料の二つがあります。有機顔料は有機化合物を主成分とし、化学合成により製造されます。一方、無機顔料は金属の酸化物や硫化物が主成分であり、金属や土を処理して製造されます。
メディム
水溶性高分子
「絵具を紙に定着させる」「絵具に適当な粘りを与え、顔料の沈降を防ぎ、チューブ内での絵具を安定な状態に保つ」といった役割があります。水溶性高分子としては、アラビアゴム、デキストリンが挙げられますが、今のところアラビアゴムに勝るものはないというのが定説です。

湿潤剤
「絵具に適当な湿り気を保たせ、絵具ののびを良くする」「チューブの口の部分の絵具を固まりにくくする」「絵具がパレット上で固まったとき、水に溶けやすくする」等の働きがあります。グリセリン、ポリエチレングリコール等が代表的な湿潤剤です。
その他添加物
体質顔料
絵具の表面色や発色の調整、顔料とメディウムの分離防止といった様々な働きがあります。炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸などが使用されます。

防腐剤
いろいろな成分を溶かし合わせたメディウムは、腐敗しやすくカビが生えやすいので、防腐剤を少量添加します。画材の防腐剤として使用されるのは、石炭酸やホルマリンなどが代表的です。
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