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1951年東京都西多摩郡生まれ。70年武蔵野美術学園で絵を学ぶ。73年仏エコール・デ・ボザール留学。朝日カルチャーセンターでペン画担当。
著書『ペン画のすすめ』日貿出版社。
これまで取材したプロ

机は好きな風景と一緒にいられる場所。

ペン画の魅力は地道に入れられた線によって表現される立体感にあります。実はペン画の技法は数多く開発されましたが現在ではやれる人が少なくなっています。その中で独特な表現で風景画を制作し続け、さらに普及に専念しているのが師岡正典さんです。美しい風景に囲まれた奥多摩に師岡さんを訪ねました。

・どこで子供時代を?
師岡「奥多摩の古里で生まれ、ずっと自然の中で育ちました。幼稚園のときに絵が上手いとほめられ、それらから絵が好きになりました」
・そのときからずっと絵を?
師岡「中学の先生から絵を勧められ熱心に描いていましたが、他にもやりたいことがあり、絵だけに没頭していたわけではありません」
・では、絵の道を意識したのは?
師岡「農林高校に進学して、林業に関する勉強をしましたが、美術部に入り風景画を描いていました。自分の進むべき道は絵の学校かなと、思うようになっていました」
・高校を出てからは?
師岡「デザインの学校に行ったのですが1年やってみて自分には向いてないと退学。絵を自由に学ぶためにフランスの美術学校に留学しました。それからは油絵を中心に制作していました。展覧会に出品するための作品が多かったです」
・ペンとの出会いは?
師岡「留学から戻り、舞台の背景の仕事をしていました。30歳を前に結核に罹り、病院での療養生活を余儀なくされました。ベッド中心の生活でしたがペン画ならできると思い始めました。庭には出ることはできたので、ペンで庭の風景画を描いて生活していました。ペン画は制作に時間がかかりますが時間はありました。 1年後古里の風景を描き始め、個展を開催しました」
・どんなペンを?
師岡「製図ペンを使っています。自分にとっては線幅が安定している製図ペンが合っていました。ペンにはそれぞれ特徴があるので、それを生かしながら使っています。インクが無くなってかすれてしまうようなペンも貴重です」
・ペン画で大切なことは?
師岡「紙を選ぶことですね。ペンによって水彩紙やケント紙を使い分けます。それと、線は消すことができるということを基本にしています。時には、消しゴムで濃さを弱めソフトな表現にすることもあります」
・どのような練習法がある?
師岡「自分に合ったペンや表現をまず探すことですね。ペン画は屋外で制作するものではないので、風景などは写真を元にします。鉛筆でしっかり描き込んで、ペンで線を入れていきます。描いては消し、消しては描くということを繰り返します」
・これからの夢を。
師岡「ペン画の魅力をもっと多くの人に知って欲しいです。教室と展覧会を今後も続けていきます」
・ありがとうございました。

 

*編集部より*
師岡正典さんのサイトがあります。ご覧ください。
☆「ペン画家師岡正典の世界」
☆blog「モロペンアート」
http://www.geocities.jp/moro_pen/

「風景は時間と共に変化します。四季によっても全く異なります。その変化の一瞬を捉えるのが好きです」

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