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1950年神奈川県生まれ。1969?72年お茶の水美術学園で学ぶ。1974年中央大学商学部卒業。1979年渡欧。1986年日洋展奨励賞受賞。油彩画やパステル画の個展を中心に活動している。
これまで取材したプロ

机は自分の心の反映の場。

絵画の基本に写実があります。ただし、それはありのままに描くだけではなく自分の心の中にあるイメージをリアルに描くということでもあります。単なる静物画に見えて実はそこに作者の自然な息づかいなどがリアルに表現されています。山口和男さんはリアルな表現を駆使して普通の世界をパステルで描いています。静かな眼差しを感じる山口さんの作品には深い安堵感がありました。

・どんなお子さんでしたか?
山口「おとなしい子供でした。でも、絵がものすごく好きで、絵ばかり描いていました。祖父が絵が上手だった影響があると思います」
・どんな絵を描いていた?
山口「乗り物ですね。幼稚なのですが、平面的ではなく立体的なものを俯瞰的に描いたりしていました。大学ノートやわら半紙に絵を埋めつくす毎日でした。不思議なことに工作は苦手でしたね」
・中学では美術部に?
山口「それが、小学校高学年の頃、父母はあまりにも絵に没頭している私を見て、不安に思ったのか絵描きという職業はないと言いました。そのことを信じて、中学校では美術部ではなく吹奏楽部に入りました。高校では剣道部に入り、親が希望するビジネス系に進路をとりました」
・絵の世界にはどうやって?
山口「親の希望どおり、文科系に進学しましたが、やはり絵への思いがあり、夜間の美術教室に通うことを認めてもらいました。ここで、絵の基本を学びました」
・大学卒業後は?
山口「就職はせず、人の紹介により子供に絵を教える画塾での仕事を始めました。午前中は時間があったので油絵を描いていました。ほとんど独学でやってましたね」
・本格的画業には?
山口「働きながら25歳で個展を開きこの個展がきっかけでデパートでの企画展に誘われました。これが画家への道の始まりでしたね。もちろん最初から絵が飛ぶように売れたわけではありませんが、絵で生活できるようになりました」
・パステルとの出会いは?
山口「油彩制作の為の資料スケッチを水彩やパステルで描くようになったのがきっかけです。木炭や鉛筆ではなく、色の付いたスケッチにはハードパステルが適していました。色味を広げるソフトパステルが面白くなり30代のころからパステル画も展覧会で飾るようにしました」
・なぜ静物画を?
山口「モチーフには深い意味はありません。もちろん風景画や人物画も描きますが、描く人のイメージとか造形性や視点が明快になるので静物画を好んで描いています」
・今後の展開は?
山口「万年画学生の気持ちで絵の勉強をし続け、オーソドックスな写実を目指し、普通のものを普通に描き続けたいです」
・ありがとうございました。

 

*編集部より*
山口和男さんのサイトがあります。ご覧ください。
http://www.k2.dion.ne.jp/~kazuo-y/


「パステルは中間トーンの使い方がポイントです。下地の色を生かしながら着彩します。そのため基底材の色は重要ですね。下層をどの程度隠すか見せるか透明度のコントロールにより、多くの色数を使わなくても豊かな色調を作ることができます」
「さくらんぼ」
 
「灯」
 
「ワイングラスと葡萄」