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1974年新潟県生まれ。千葉県在住。会社に勤務後京都芸術短期大学入学。卒業後、イラストレーターに。二科展などで受賞。毎年個展を開催。鉛筆画家としても活躍中。
これまで取材したプロ

机は創造世界そのものです。

鉛筆画の世界は決して濃淡だけのものではありません。ハッチ(線の入れ方)や光沢などでその表情を変化させます。鉛筆と紙だけで人の心を動かしてしまうすごい力があります。土田圭介さんは、鉛筆を自由に操り生命のリズムを感じさせる表現を作り上げました。気さくなお人柄には、鉛筆への思いがにじみ出ていました。

・どんな子供だった?
土田「外で遊ぶのも好きでしたが、父が設計関係の仕事をしていたので、機械的な絵を描くのに興味がありました。車とか飛行機を描いて、人にほめられるのがうれしかったです。クラスの友達にガンダムの絵をせがまれて描いたりもしました」
・そのまま絵を描き続けた?
土田「いや、中学のときになぜか、絵を真面目に描くのはカッコ悪いと思うようになり、積極的に描くことはしませんでした。高校に行っても絵には関係のない部活のバレーボールをやってましたね」
・では、いつから絵に?
土田「大学受験の1カ月位前になって絵を描きたいと思ったのですが、そんなんで受かるわけがなく、会社員になりました。独り暮らしをするうちに、画家になりたいという気持ちが固まり、4年後に美術の短大に進学しました。そこはグラフィックデザイン科でしたが、何をしてもよいという間口が広いところで、主に絵を描いていました」
・どんな絵を?
土田「画材が買えなくなり、在学中の後半は鉛筆画が中心でした。いろいろな描き方を試しているうちにハッチを縦にして描く方法に偶然出会い、それからはずっとその方法です。形のないものに形を与えていくことに専念していました。つまり感情の表現ですね。見た人が自由に感じとれるよう、感情の余白を残しています」
・プロにはいつ?
土田「短大を出て仕事をするなら東京ということで上京しました。二科展出品の際、知り合った先生にお世話になり、絵の道に本格的に進みました。医療系のイラストの仕事も紹介され、それは今でも続いています。始めは、内容がよく分からなくても引き受け、後で調べたりしながら何とか消化していました」
・鉛筆画の魅力は?
土田「鉛筆は制約が多いのですが、その狭い条件の中での制作には研ぎ澄まされたものが必要になります。そこがたまらなくいいですね」
・こ制作の段取りは?
土田「別の紙に下描きしたものをワトソン紙にトレスダウンし、10Hのような薄い色から描き始めます。消しゴムはほとんど使いません。行程は多いですが手を抜くのが嫌なので、納得するまで描き込みます」
・これからの夢を。
土田「まだまだ、綱渡り状態ですので画業を成立させることです」
・ありがとうございました。

 

*編集部より*
土田圭介さんのサイトがあります。ご覧ください。
http://ksk-art-gallery.p2.bindsite.jp/


「冷たい感じを防ぐため生成りのワトソンを使っています。描くときは画面を汚さないようにするため、ティッシュを手の下に敷きます。この張りつめた感じが好きですね」
「魂の器」
 
「明けの竜」
 
「銀の糸」