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岩手県生れ。1990年透明水彩画家白川弘毅氏に師事。新洋画会展「奨励賞」。透明水彩画「みづゑの会」「いちの絵の会」主宰。日本透明水彩画会(JWS)会員。
これまで取材したプロ

机はモチーフに出会い打ち込める場所。

透明水彩はニジミやボカシによってソフトでありながら迫ってくるような立体感が出せる。しかし、それにはかなりの熟練の技が必要です。ただし、その技は努力と継続によって得られます。佐藤つえ子さんの絵には無理がありません。自然な美しさが見る人の目に飛び込んで来ます。謙虚な姿勢から魅力的な作風が生れる現場を目の当たりにしました。

・子供の頃は?
佐藤「どちらかと言えばがき大将的だったかと思います。ただし、内弁慶でしたが。岩手県胆沢郡で生まれ、田んぼに囲まれた自然の中で育ちました」
・絵が好きだった?
佐藤「少しは描いていましたが、特別にそればかりをしていた訳ではありません。他のことをして遊んでいました。図工は少しは良かったですが、絵を意識しているということはなかったです」
・高校時代は?
佐藤「家庭科で洋裁を勉強しました。美術部にいましたが熱中していたわけではありません。柿をむく人を描いたりしていました。高校を出て服装の専門学校に通い師範科を卒業しました」
・上京するのは?
佐藤「東京のブティックに就職し上京。アパレル系の仕事をしていましたが、そこでやはり岩手から来ていた主人と結婚。その後、子育てをして生活していました」
・では絵を描き始めたのは?
佐藤「子育てを終え、することが無くなってしまったので、区のコミュニティセンターで絵を習うことにしました。45歳ぐらいのことです。しかし、暇つぶしですから、半分遊びで描いてました」
・本格的に描き始めたのは?
佐藤「10年ほど前からです。インターネットなどで水彩画家の皆さんの作品に触れ衝撃を受けました。このときから本気でやってみようと思いました。長い付き合いの絵の友人たちの刺激も大きかったですね」
・ずっと水彩を?
佐藤「そうですね。水をたっぷり使って描くのが好きです。最近はパステルも実験的に使っています」
・どんなことを注意して描く?
佐藤「モチーフの出来上がりをイメージしてから 彩色する、そして明暗を意識しながら描くことでしょうか」
・モチーフは?
佐藤「花、風景が多いです。花はドライフラワーを自分で作って描くこともあります。風景は外でスケッチしたものを家で仕上げたりします。このモチーフはこれからも変わらないと思います」
・これからのことを。
佐藤「いつまでも好きな絵が描ければいいですね。教室で教えている生徒さんの成長を見るのが何よりうれしいです。水彩をやっていて人間関係が広がりました。絵の情報も得られます。それはこれからも同じです」
・ありがとうございました。

 

*編集部より*
佐藤 つえ子さんのHPがあります。ご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/mukube/


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