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千葉県生まれ。
女子美術大学絵画科洋画専攻(版画)卒業。
グラフィック・WEBデザイナーを経てイラストレーターとして独立。
2016年ボローニャ国際絵本原画展入選。
これまで取材したプロ

机は新しいことを実験する場所です。

ペン画をやる人が急激に減少しています。かつては当たり前だったペン画が失われていくのは寂しい限りです。しかし、ペンで輪郭をとり中を着彩するという技法はいまだに生きています。稲葉朋子さんは舞台の書き割りのような立体イラストでこの技法を使っています。稲葉さんはアクリル絵具などを自由に使う、マジシャンのような魅力的な方でした。

・小さい頃はどんな子供?
稲葉「子供の頃から絵が好きでよく描いていました。姉の影響だったと思います。周囲からほめられるとうれしくてどんどん描きました」
・絵の道を意識したのは?
稲葉「早かったですね。中学のときには美大に行きたいという漠然とした想いがありました。その想いとは別に部活は運動部だったりしました。高校でも美術部ではなく写真部で写真に没頭の日々でした」
・では絵は描いていなかった?
稲葉「常に描いていました。学校行事の際に絵を描いてくれと依頼されることもよくありました。美大受験を決めたのは高2のときで、千葉にある美術予備校に通い始めました。ただ、親は反対していましたね」
・女子美に入学してからは?
稲葉「親の反対を押し切って美大の絵画科に入ったというのに何よりも熱中したのは演劇でした。毎日が演劇三昧で油絵や版画の制作にはあまり時間を掛けていなかったというのが本当のところです」
・卒業後は?
稲葉「もともと服が好きだったのでアパレルの会社に就職しました。同時に演劇活動も続けていて美術を担当していたので、チラシを作っているうちにDTPを覚え、デザインの仕事もこなすようになりました」
・イラストの仕事は?
稲葉「絵は一生描いていく気持ちでした。アパレルを辞めてデザイン会社に転職し、デザイナーとして広告代理店等を経たのちにイラストレーターとして独立しました。デザインの仕事の傍ら自分の表現として個展をやっていたのがきっかけでイラストの仕事を始めることになりました」
・画材は何を?
稲葉「最初は鉛筆で下描きしてスキャンし、パソコンで着彩していたのですが、アナログでやってみたらというアドバイスで水彩を使ってみました。最近はアクリル絵具が多いです」
・半立体も?
稲葉「舞台美術の影響もあって書き割りのような平面的な立体作品を制作しています。線は一発描きで、色数を絞って着彩しています」
・仕事はどんな内容?
稲葉「広告や書籍のカバーイラストや挿絵などの紙媒体の他、製品イラストや店舗の壁画などです」
・これからの夢を。
稲葉「具体的には海外での仕事を増やしていければと思っています。本当に納得のいく作品、納得のいく仕事をするのが何より大事な夢です」
・ありがとうございました。


*編集部より*
稲葉朋子さんのサイトがあります。ご覧ください。
https://tomokoinaba.com

「用紙はアルシュの細目を使っています。描いていてゴツゴツ感がいいですね。人間以外の生き物をモチーフにすることが多いです。キリンとかシマウマが好きでよく描きます」

「CITY PLAN」
(2016年ボローニャ国際絵本原画展入選)
「家族シアター」
 
「GO!」