アクリル絵具は万能と言われています。無限と思われる広い表現の世界。油絵風、水彩風、パステル風などほぼどんな表現も可能です。幅広い可能性のある画材ほど扱いが難しいとも言われています。大矢正和さんは画材を使いこなすベテランです。その中の一つに水彩風に描いた作品があります。慣れた手つきの筆先から確実な形が描かれていきます。話の幅も広く興味は尽きませんでした。
・少年の頃、どんなことを?
大矢「子供の頃はマジンガーZが憧れの的で、テストの時は用紙の裏に、懸命に落書きしていました。皆からうまいと言われるのがうれしくて、描きまくっていましたね」
・マンガが好きだった?
大矢「マンガは本当に好きで模写を繰り返していました。高校では部活でアニメを作るまでになって、東映アニメのコンクールに入選し自信を持ちました。作品が母校に飾られたりもしました」
・大学もそういう専攻を選んだ?
大矢「それが全く関係ない理工学部建築学科でみっちり建築の勉強をしました。同時に絵の予備校でデッサンや絵の基本を学びました」
・どういうやり方でプロに?
大矢「スーパーでバイトしながら出版社に持ち込みを繰り返す生活。カバーイラストや挿絵、教科書や教材のイラストなど徐々に依頼が増えていきました。科学もののマンガを依頼されたりしました」
・影響を受けた画家は?
大矢「ノーマンロックウェルや末弥純、モネなどの存在感を感じる作品ですね」
・アクリル絵具の制作プロセスを。
大矢「アクリルは何に描くかで作品の雰囲気が大きく変わってきます。私はシャープに描きたいのでキャンバスを使っています。まず、下地をジェッソで作ります。下描きをして、薄い色でバランスを見ながら次第に濃い色で描いていきます。この段階では色が濁らないように白は混ぜません。暗部はこの段階でほぼ完成させます。乾いたら明るい色を水をあまり混ぜず厚く塗っていきます。ボロボロの筆でドライブラシでボカシたり、筆さばきで切れのある雰囲気を作ります」
・アクリル絵具の描き方の特徴は?
大矢「私の場合、伝統的な油絵の手法とほぼ同じです。なので透明水彩と全く逆で、暗いところの方が薄く、明るいところほど絵の具は厚くなります。水彩紙に描けば、水彩画のようににじませることもできます。こういった懐の深さもアクリル絵の具の魅力。あと油絵と違い匂いがほとんどないことがいいですね」
・これからの夢は?
大矢「イラストの仕事は時間に追われますので、じっくり絵を描きたいです。1カ月とか時間をかけて絵が描ければ、そんなに嬉しいことはありません」
・ありがとうございました。
*編集部より*
大矢正和さんのHPがあります。ご覧ください。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/oya/

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